
「中学生から大学進学を目指すならSTUDY HOUSE」
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今後大切なお友達である「挫折くん」は
沢山やって来るという考え方でやっていく。ー本田圭佑ー
連日、午前中に中3の講習、午後は小学生のサマースクール、そして夜は中1・中2の講習と
ほぼ毎日、充実した毎日を送らせてもらっています。
丈夫な身体に産んでくれた両親には感謝しています。
さて
成績を決めるのは、勉強時間ではなく「使える知識」である
記憶を得点へ変える学習科学
「昨日は3時間勉強しました」
「テスト前は、かなり長く机に向かっていました」
「問題集は全部終わらせました」
「教科書も何度も読みました」
それでも、テストになると解けない。
授業中には分かっていたはずなのに、問題文を前にすると手が止まる。
答えを見れば、
「そうだった」
と思い出せる。
しかし、解説を閉じてもう一度解かせると、また解けない。
このような生徒は、勉強していないとは限りません。
実際に長い時間を使っています。
ノートも丁寧です。
問題集にも多くの書き込みがあります。
それにもかかわらず、得点へ結びつかないことがあります。
その理由は、勉強時間と「使える知識」が同じものではないからです。
入試で必要なのは、
見れば分かる知識。
読めば思い出せる知識。
説明を聞けば理解できる知識。
ではありません。
問題を見た時に、必要な知識を自分で取り出し、その問題に合わせて使い、答えまで再現できる知識です。
学習科学の研究では、ただ繰り返し読むだけでなく、
記憶から取り出す。
時間を空けて再び取り出す。
異なる種類の問題を混ぜる。
知識同士を関連づける。
新しい問題へ適用する。
間違いを修正し、もう一度取り出す。
といった学習が、長期的な保持や応用に重要であることが示されています。
今回の章では、
検索練習。
分散学習。
インターリービング。
精緻化。
転移。
望ましい困難。
という科学概念をもとに、記憶を得点へ変える学習の順番を考えます。
最終的な目標は、知識を、
定着
↓
検索
↓
適用
↓
誤答修正
↓
再検索
↓
転移
の順で育てることです。
「覚えた」と「使える」は違う
生徒が、
「覚えました」
と言う時、その意味は一つではありません。
教科書を読んだ直後なので、内容に見覚えがある。
答えを隠すと少し不安だが、見れば分かる。
同じページの同じ順番なら答えられる。
先生から最初の言葉を教えてもらえば続きが出てくる。
昨日解いた問題と数字まで同じなら解ける。
これらは、知識がまったくない状態ではありません。
しかし、入試で要求される状態とも違います。
テストでは、教材と同じ順番で問題が出るとは限りません。
見出しや例題が、答えを思い出す手掛かりとして置かれているわけでもありません。
同じ公式を使う問題でも、文章や図の形が変わります。
複数の単元の中から、どの知識を使うのかを自分で判断しなければなりません。
つまり、得点を取るためには、
知識が記憶にあること。
必要な時に取り出せること。
使うべき場面を見分けられること。
問題に合わせて変形できること。
最後まで正確に再現できること。
が必要です。
勉強時間は、これらをつくるための材料です。
しかし、時間を使っただけで、自動的に使える知識が完成するわけではありません。
検索練習とは何か
検索練習とは、学んだ内容を教材からもう一度受け取るのではなく、自分の記憶から取り出す練習です。
英単語なら、英語と日本語を何度も眺めるだけではありません。
日本語を見て、英語を答える。
英語を見て、日本語を答える。
何も見ずに例文を言う。
こうした行為が検索です。
社会なら、教科書を読み直すだけでなく、
「大日本帝国憲法と日本国憲法の違いは何か」
という問いに、何も見ずに答えます。
理科なら、
「なぜ植物は蒸散を行うのか」
を、自分の言葉で説明します。
数学なら、解説を閉じた状態で、
どの条件に注目するか。
どの公式を使うか。
なぜその式を立てるのか。
を再現します。
検索練習は、単に知識を測定するテストではありません。
記憶を強化する学習そのものです。
RoedigerとKarpickeの検索練習研究
Henry RoedigerとJeffrey Karpickeは2006年、教育的な文章を用いて、繰り返し読む学習と、記憶から取り出す学習を比較しました。
大学生は文章を学習した後、
文章を繰り返し読む条件。
一度読んだ後、複数回自由再生する条件。
などに分けられました。
自由再生では、文章を見ずに、覚えている内容を書き出します。
その後、5分後、2日後、1週間後に記憶テストが行われました。
学習直後の5分後では、繰り返し読んだ方が高い成績を示す場合がありました。
しかし、2日後や1週間後の遅延テストでは、記憶から取り出す練習をした参加者の方が、より多くの内容を保持していました。
さらに、繰り返し読んだ参加者は、自分はよく覚えているという高い自信を持ちやすい一方、その自信が長期的な保持と一致しないことも示されました。(Sage Journals)
この研究が示しているのは、
読み直すことには意味がない
ということではありません。
最初に理解し、知識を取り入れるためには、読むことが必要です。
しかし、読んだ後も読み続けるだけでは、
見れば分かる
という感覚が強くなりやすい。
一方、教材を閉じて思い出そうとすると、学習中には難しく感じます。
思い出せない。
言葉が出てこない。
順番を間違える。
この苦しさがあるため、生徒は、
自分はできていない
と感じます。
ところが、長期的には、この検索の努力が記憶を強くします。
「答えを見れば分かる」が危険な理由
答えを見た時に、
「ああ、これだった」
と思えることがあります。
その瞬間、生徒は、
ほとんど覚えていた。
少し忘れていただけ。
次は大丈夫。
と判断しがちです。
しかし、答えを見て理解できることと、自力で取り出せることは違います。
入試では、答えを見ながら解くことはできません。
必要なのは、
見たら分かる
ではなく、
見なくても出せる
状態です。
そこで、解説を読んだ後は、必ず閉じます。
そして、
もう一度最初から解く。
何も見ずに説明する。
途中式を再現する。
なぜその解法を使うのかを言う。
ここまで行います。
理解確認の基準を、
解説が理解できたか
から、
解説なしで再現できたか
へ変える必要があります。
検索練習は理解や推論にも役立つのか
検索練習は、単純な丸暗記だけに有効なのでしょうか。
Jeffrey KarpickeとJanell Bluntは2011年、科学的な文章を用い、検索練習とコンセプトマップ作成などの精緻的な学習を比較しました。
参加した大学生は、文章を読んだ後、
文章を繰り返し学習する。
文章を見ながらコンセプトマップを作成する。
文章を読んだ後、見ずに内容を思い出す。
といった条件に分けられました。
1週間後、事実の記憶だけでなく、理解や推論を必要とする問題も出されました。
その結果、この実験条件では、検索練習を行った参加者が、理解や推論を求める問題でも高い成績を示しました。
最終テストでコンセプトマップを作らせた場合にも、検索練習の優位性が見られました。(PubMed)
ただし、この研究から、
検索練習は、どのような精緻化よりも常に優れている
と断定することはできません。
コンセプトマップの作り方、事前知識、教材の難易度、指導方法によって結果は変わります。
実際、この研究の比較方法や結論の範囲については、研究者間で議論もありました。
重要なのは、精緻化と検索練習を対立させることではありません。
理解を深めた後に、記憶から取り出す。
取り出した知識を関連づけ直す。
この両方を組み合わせることです。
分散学習とは何か
分散学習とは、同じ内容の学習を一度にまとめて行うのではなく、時間を空けて複数回行う方法です。
例えば、英単語を一日で500語、何度も眺める。
これは集中学習です。
一方、
学習した当日。
翌日。
3日後。
1週間後。
2週間後。
1か月後。
と間隔を空けて再び確認する。
これが分散学習です。
一度にまとめて学習すると、その場ではよくできるように見えます。
同じ問題を連続して解けば、直前の記憶を使えるからです。
しかし、時間が空くと、その手掛かりは弱くなります。
少し忘れかけた状態で再び思い出そうとすることによって、記憶がより長く使える形へ変わります。
Cepedaらの分散学習メタ分析
Nicholas Cepeda、Harold Pashler、Edward Vul、John Wixted、Doug Rohrerは2006年、言語的記憶課題における分散学習の研究を統合したメタ分析を行いました。
メタ分析とは、一つの実験だけを見るのではなく、一定の基準を満たした多数の研究結果を統計的にまとめる方法です。
この研究では、317の実験、合計1万を超える参加者のデータが分析されました。
その結果、学習を時間的に分けることは、まとめて繰り返すことよりも、遅れて行われるテストでの保持に有利であることが確認されました。
また、最適な学習間隔は常に同じではなく、
いつまで覚えておく必要があるのか
によって変化することが示されました。
長期間保持したい場合には、一定の間隔を設けて復習する必要があります。(Semantic Scholar)
ただし、
必ず翌日、3日後、1週間後なら最適
という固定的な法則が示されたわけではありません。
教材の種類。
学習者の年齢。
事前知識。
最終テストまでの期間。
一回の学習でどこまで覚えたか。
によって適切な間隔は変わります。
STUDY HOUSEで用いる、
翌日、3日後、1週間後、2週間後、1か月後
という再テストの目安は、科学的知見を実践しやすい形へ落とし込んだ運用ルールです。
すべての生徒、すべての知識に対する唯一の正解ではありません。
忘れ方を記録しながら、間隔を調整する必要があります。
忘れてからでは遅いのか
復習では、
完全に忘れる前にやらなければならない
と言われることがあります。
確かに、すべてを忘れてから毎回最初から学び直すのは効率的ではありません。
一方で、まだ完璧に覚えている状態で連続して確認しても、大きな学習効果を得にくいことがあります。
答えがすぐに出る時には、検索の努力がほとんど必要ないからです。
理想は、
少し出にくくなった。
一部を忘れた。
考えれば思い出せそう。
という状態で再検索することです。
ただし、難しすぎて何も取り出せない場合には、ヒントや再学習が必要です。
学習科学で重要なのは、
苦しければ苦しいほどよい
という考えではありません。
成功可能性のある困難を設計することです。
インターリービングとは何か
インターリービングとは、異なる種類の問題や単元を混ぜて練習する方法です。
数学の問題集では、通常、
一次方程式を10問。
比例を10問。
反比例を10問。
というように、同じ種類の問題をまとめて解くことがあります。
この方法は、ブロック練習と呼ばれます。
ブロック練習では、どの解法を使えばよいかが最初から分かっています。
「今日は一次方程式のページだから、方程式を立てればよい」
と判断できます。
一方、インターリービングでは、
比例。
反比例。
一次方程式。
割合。
速さ。
などを混ぜます。
すると、生徒は問題を解く前に、
これは何の問題か。
どの条件へ注目するか。
どの解法を選ぶか。
を判断しなければなりません。
この判断こそ、入試で必要な力です。
RohrerとTaylorの数学学習研究
Doug RohrerとKelli Taylorは2007年、数学問題の練習方法について二つの実験を行いました。
大学生が数学的な問題解決方法を学び、その後、
同じ種類の問題をまとめて練習する条件。
時間を空けて練習する条件。
異なる種類の問題を混ぜる条件。
などが比較されました。
一週間後のテストでは、集中して同じ問題を繰り返した場合より、時間を空けた練習の方が高い成績を示しました。
また、複数種類の問題を学習した実験では、種類ごとにまとめて練習した場合より、問題を混ぜて練習した場合の方が、一週間後のテスト成績が高くなりました。(ResearchGate)
ブロック練習中は、同じ解法を続ければよいため、正答率が高くなりやすい。
そのため、
できるようになった
と感じます。
一方、混合練習では、毎回解法を選び直すため、学習中の正答率が下がることがあります。
しかし、後のテストでは、どの解法を使うべきかを見分ける力が育っている。
ここに、学習中の成績と、学習後の保持の違いがあります。
ただし、初めて学ぶ段階から、すべてを混ぜればよいわけではありません。
解法をまだ理解していない生徒に、いきなり多数の問題形式を混ぜると、混乱する可能性があります。
最初は一つの解法を理解する。
基本問題で使い方を確認する。
その後に、似た問題と混ぜて見分ける。
この順番が必要です。
精緻化とは何か
精緻化とは、新しい知識を、すでに知っていることと関連づけ、意味を加えながら理解することです。
単に、
水は100度で沸騰する
と覚えるだけではありません。
なぜ沸騰するのか。
気圧が変わるとどうなるのか。
山の上では何度で沸騰するのか。
日常生活のどこで関係するのか。
と考えます。
英語なら、
want 人 to do
を日本語訳だけで覚えるのではなく、
wantは、人に未来の行動を望む。
toは、これから向かう行動を示す。
という関係を図や場面で理解します。
社会なら、
世界恐慌が起こった。
各国が保護貿易を進めた。
国際関係が緊張した。
という知識を別々に覚えるのではなく、因果関係でつなぎます。
精緻化の代表的な方法には、
なぜそうなるのかを説明する。
具体例をつくる。
反対例を考える。
他の単元との違いを説明する。
図にする。
自分の言葉で言い換える。
友達へ教える。
などがあります。
精緻化は「きれいにまとめること」ではない
ノートを丁寧にまとめることが、必ず精緻化になるわけではありません。
教科書をそのまま書き写す。
色を使って見やすくする。
重要語句を囲む。
これらは整理にはなります。
しかし、生徒自身が意味を考えずに転記しているなら、知識同士の関係は深まりません。
精緻化で必要なのは、
なぜ。
どのように。
何と違う。
どの場面で使う。
もし条件が変わったらどうなる。
という問いです。
STUDY HOUSEの教科書作りも、清書を目的とするものではありません。
教科書、授業、問題演習から得た知識を、
自分が再現しやすい構造へ組み直す
ために行います。
転移とは何か
転移とは、学んだ知識や技能を、学習時とは異なる問題や場面へ使うことです。
例えば、数学の例題と数字だけが違う問題を解く。
これは比較的近い転移です。
一方、文章の表現や図が変わり、複数の知識を組み合わせなければ解けない入試問題へ使う。
これは、より遠い転移です。
理科で電流の公式を覚えても、公式へ数字を代入するだけでは十分ではありません。
回路図を読み、
直列か並列かを判断し、
どの部分の電圧と電流を使うかを決め、
必要なら複数の法則を組み合わせる。
ここまでできて、知識が適用可能になります。
転移は、自動的には起こりません。
ある問題を10回解いたからといって、少し形の違う問題にも使えるとは限りません。
学習時に、
この解法が使える条件は何か。
使えない条件は何か。
似た問題と何が違うか。
を考える必要があります。
Butlerの検索練習と転移の研究
Andrew Butlerは2010年、検索練習が、単なる記憶保持だけでなく転移にも役立つかを四つの実験で検討しました。
参加者は文章から事実や概念を学び、
繰り返し学習する条件。
繰り返しテストを受ける条件。
などに分けられました。
その後、学習時と同じ質問だけでなく、知識を新しい問いへ適用する転移問題が出されました。
結果として、繰り返し学習するよりも、繰り返し検索する方が、保持と転移の両方で優れた成績を示しました。
また、異なる形の質問を通じて検索することが、知識へ複数の取り出し経路をつくり、後の適用を助ける可能性が論じられています。(ResearchGate)
ただし、転移の程度は、学習内容と新しい問題の共通性に左右されます。
検索練習をすれば、まったく関係のない場面へ知識が自由に応用できるわけではありません。
入試へつなげるためには、
同じ知識を、異なる形式で検索する。
複数の文脈で使う。
類題との違いを比較する。
初見問題で試す。
ことが必要です。
望ましい困難とは何か
Robert Bjorkらが提唱してきた「望ましい困難」は、学習中の成績を一時的に下げるように見えても、長期的な保持や転移を高める可能性がある条件を指します。
代表的なものが、
検索練習。
分散学習。
インターリービング。
学習条件を変えること。
です。
繰り返し読めば、その場では滑らかに理解できます。
同じ問題を続ければ、正解が増えます。
直後に復習すれば、簡単に答えられます。
しかし、その容易さは、後の保持を保証しません。
少し時間を空ける。
教材を閉じる。
違う問題と混ぜる。
自分で解法を選ぶ。
こうした学習は、実施中には難しく感じられます。
しかし、その困難が適切であれば、より強い学習につながります。
重要なのは、「望ましい」という部分です。
基礎知識がないのに難問を解かせる。
誤答したまま放置する。
ヒントをまったく与えない。
本人が何も理解できない量を課す。
これは、望ましい困難とは言えません。
困難が学習につながるためには、
必要な基礎知識がある。
努力すれば成功できる。
結果を確認できる。
誤答を修正できる。
再挑戦の機会がある。
ことが必要です。
間違えるだけでは、学力は伸びない
問題演習を増やせば、当然、誤答も増えます。
しかし、間違えたこと自体に学習効果があるわけではありません。
誤答を放置する。
赤ペンで答えを書くだけ。
解説を読んで終わる。
答えを覚えて、同じ問題だけを解けるようにする。
これでは、誤答が使える知識へ変わりません。
必要なのは、誤答を分析することです。
知識を知らなかった。
知識はあったが取り出せなかった。
問題の条件を読み落とした。
使う解法を選べなかった。
途中式を誤った。
言葉で説明できなかった。
時間が足りなかった。
原因によって、修正方法は異なります。
知識不足なら、教科書作りや暗記ツールへ戻る。
検索失敗なら、短答テストや白紙再現を行う。
判断ミスなら、IFとTHENを整理する。
計算ミスなら、途中式と確認手順を改善する。
説明不足なら、WHYを言葉にする。
そして、修正後には必ず再検索します。
「直した」と「直せるようになった」は違う
間違えた問題の横に、正しい答えを書いた。
解説へ線を引いた。
先生から説明を受けた。
これは、修正の準備です。
本当に修正されたかどうかは、解説を閉じて確かめなければ分かりません。
その場でもう一度解く。
翌日にもう一度解く。
3日後に解く。
一週間後に、似た問題で確かめる。
初見問題へ使う。
ここまで行って初めて、
誤答を修正した知識
になります。
STUDY HOUSEでは、この過程をREPLAYと呼んでいます。
単に解き直すのではありません。
前回使った答えや解説を見ずに、判断から答えまで再現します。
成績を伸ばす6段階
使える知識は、次の順番で育てます。
1.定着
まず、必要な知識を理解し、記憶へ入れます。
教科書を読む。
授業を聞く。
教科書作りを行う。
図や具体例で意味を理解する。
用語、公式、基本手順を暗記する。
この段階を飛ばして、いきなり難問演習をしても、検索する知識がありません。
2.検索
教材を閉じ、記憶から取り出します。
何も見ずに答える。
白紙へ書く。
口頭で説明する。
短い確認テストを行う。
この段階で、
見れば分かる知識
を、
自分で出せる知識
へ変えます。
3.適用
取り出した知識を、問題へ使います。
どの条件へ注目するか。
何の知識を使うか。
なぜその解法を選ぶか。
問題に合わせて、どのように式や説明を変えるか。
ここで、知識と問題を接続します。
4.誤答修正
間違えた原因を分類します。
知識。
検索。
判断。
手順。
計算。
表現。
時間。
原因に合わせて修正します。
5.再検索
解説を閉じ、もう一度取り出します。
その場だけでなく、
翌日。
3日後。
1週間後。
2週間後。
1か月後。
と間隔を空けます。
6.転移
最後に、形の異なる問題へ使います。
数字を変える。
問い方を変える。
他単元と組み合わせる。
資料や図表から判断する。
初見の入試問題へ適用する。
ここまでできて、知識は得点へ変わります。
STUDY HOUSEでの実装① 学習時間ではなく習得状態を管理する
STUDY HOUSEでは、学習時間をまったく見ないわけではありません。
必要な勉強量を確保するために、時間の記録は重要です。
しかし、
3時間勉強した
だけでは、学習の完了とはしません。
何語を覚えたのか。
何問を自力で解けたのか。
どの誤答を修正したのか。
何日後に再現できたのか。
初見問題へ使えたのか。
を確認します。
学習時間は入力です。
得点を決めるのは、そこからどの状態をつくったかです。
STUDY HOUSEでの実装② 5段階で習得度を管理する
STUDY HOUSEでは、問題集を終えたかどうかだけでなく、習得状態を段階で捉えます。
レベル1は、解説を読めば分かる。
レベル2は、もう一度見れば解ける。
レベル3は、何も見ずに自力で解ける。
レベル4は、解法や理由を説明できる。
レベル5は、初見問題にも応用できる。
問題集へ丸が付いていても、レベル1や2で止まっていることがあります。
入試で必要なのは、少なくともレベル3。
記述や応用問題では、レベル4、レベル5が必要です。
この段階を確認することで、
問題集を終わらせたつもり
を防ぎます。
STUDY HOUSEでの実装③ 暗記ツールを検索装置にする
暗記ツールは、眺めるためのものではありません。
問いと答えを分けます。
英単語なら日本語から英語。
社会なら用語だけでなく、理由や違いを質問にする。
理科なら、現象から原因を答える。
国語なら、語句の意味を文脈で説明する。
一問ごとに答えを隠し、自分で検索します。
1語、1問ごとに短時間で回答し、出なかったものだけを残します。
正解したものまで同じ回数繰り返すのではなく、検索に失敗した知識へ時間を配分します。
STUDY HOUSEでの実装④ ブラックノートで誤答原因を残す
ブラックノートは、正しい答えを書き写すノートではありません。
何を見落としたか。
どの条件で判断すべきだったか。
なぜ間違えたか。
次は何を見ればよいか。
を残します。
例えば数学なら、
IF 割合と比べる量が出てくる。
THEN 割合=比べる量÷もとにする量を確認する。
MISTAKE もとにする量を逆にした。
REPLAY 数字と場面を変えた問題で再確認する。
このように、誤答を次の判断ルールへ変換します。
STUDY HOUSEでの実装⑤ 同じ問題を連続して終わらせない
基本事項を学んだ直後は、同じ種類の問題を使って手順を理解します。
しかし、それだけで終わりません。
数日後には、ほかの単元の問題と混ぜます。
一次方程式、割合、速さを混ぜる。
現在形、過去形、現在完了を混ぜる。
植物、人体、化学変化を混ぜる。
問題を見ただけでは解法が分からない状態をつくります。
その中から、
何の問題か。
どの知識を使うか。
を選ばせます。
これが入試本番に近い判断練習です。
STUDY HOUSEでの実装⑥ 予習1、復習4で周回する
新しい知識を取り入れることは必要です。
しかし、受験勉強が新しいページを進めることだけになると、以前学んだ知識が使えなくなります。
そこでSTUDY HOUSEでは、学習全体を、
予習1。
復習4。
という意識で設計します。
新しい知識を入れる。
当日に検索する。
翌日に再検索する。
数日後に問題へ適用する。
一週間後に混合問題で再確認する。
知識を一度通過しただけで終わらせず、何度も違う形で使います。
STUDY HOUSEでの実装⑦ 200回テストの発想
テストは、成績を付けるためだけのものではありません。
学習途中の検索装置です。
一度の大きなテストだけでなく、
英単語10問。
数学の計算5問。
理科の用語確認。
社会の一問一答。
国語の根拠説明。
前日の誤答再テスト。
小さなテストを繰り返します。
テストでできなかったことは、失敗ではありません。
本番前に発見できた未定着です。
ただし、テストを受けっぱなしにはしません。
誤答修正。
再検索。
分散再テスト。
転移問題。
までつなげます。
STUDY HOUSEでの実装⑧ 学習計画表に「何周目か」を書く
同じ教材でも、一周目と三周目では目的が違います。
一周目は、理解と基本知識の確認。
二周目は、検索と基本問題の再現。
三周目は、誤答の集中修正。
四周目は、速度と正確性。
五周目は、初見問題への転移。
学習計画表には、
何ページ進めるか
だけでなく、
何周目で。
どの状態を目指すか。
を記録します。
これにより、同じ問題集をただ何度も眺める学習を防ぎます。
研究から言えること
ここまでの研究から、次のことが示唆されます。
学んだ内容を記憶から取り出す検索練習は、繰り返し読むだけの場合より、長期的な保持を高めることがあります。
学習を時間的に分散させることは、まとめて行うよりも、後の記憶保持に有利です。
異なる種類の問題を混ぜることは、どの解法を使うかを見分ける練習になります。
知識を既有知識や因果関係と結びつける精緻化は、意味のある理解を支えます。
検索練習は、条件によっては、学習時と異なる問題への転移も促します。
学習中に少し難しく感じる方法が、長期的には保持や適用を改善する場合があります。
したがって、
長く勉強した。
何度も読んだ。
問題集を一周した。
という事実だけでは、入試で使える知識が完成したとは言えません。
研究からは断定できないこと
一方、これらの学習法が、すべての生徒、教科、内容で同じ効果を示すわけではありません。
検索練習では、そもそも基礎知識がほとんど入っていなければ、何も取り出せません。
誤答した後に正しいフィードバックがなければ、誤った知識が残る可能性があります。
分散学習の適切な間隔は、保持したい期間や知識の難しさによって変わります。
インターリービングは、基本解法をまだ理解していない生徒には負荷が高すぎることがあります。
精緻化も、誤った事前知識と結びつければ、誤解を強める可能性があります。
転移は、学習した問題と新しい問題の共通構造に気づけなければ起こりません。
望ましい困難も、難しければ何でもよいわけではありません。
必要なのは、生徒の現在の習得段階に合わせて、
理解。
検索。
適用。
修正。
再検索。
転移。
の負荷を調整することです。
学習科学は、特定の学習法を一つだけ万能視するためのものではありません。
知識がどの段階で止まっているかを見つけ、次に必要な練習を選ぶために使うものです。
最後に
成績を決めるのは、勉強時間だけではありません。
もちろん、必要な学習時間を確保しなければ、知識は増えません。
しかし、長く机に向かっていても、
見ているだけ。
写しているだけ。
同じ問題を続けているだけ。
答えを覚えているだけ。
間違いを赤で直しているだけ。
では、入試で使える知識にならないことがあります。
知識は、次の順番で育てます。
定着。
まず、意味を理解し、必要な知識を記憶へ入れる。
検索。
教材を閉じ、何も見ずに取り出す。
適用。
問題の条件を読み、使う知識を選ぶ。
誤答修正。
なぜ間違えたかを分類し、修正する。
再検索。
時間を空け、もう一度自力で再現する。
転移。
形の違う問題、複数単元の問題、初見問題へ使う。
この循環を何度も回すことで、
知っている知識
が、
使える知識
へ変わります。
時間は、学力の材料です。
しかし、得点を生むのは、その時間の中で何をしたかです。
何時間勉強したか。
ではなく、
何を見ずに言えるか。
何を自力で解けるか。
なぜその解法を使うか説明できるか。
間違いを修正できたか。
時間を空けても再現できるか。
初見問題へ適用できるか。
ここまで確認する必要があります。
入試で問われるのは、教材を何時間見たかではありません。
必要な知識を、その場で取り出し、正しく使い、答えとして再現できるかです。
主要参考文献
Roediger, H. L., & Karpicke, J. D.(2006). Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention. Psychological Science, 17(3), 249–255.
Roediger, H. L., & Karpicke, J. D.(2006). The power of testing memory: Basic research and implications for educational practice. Perspectives on Psychological Science, 1(3), 181–210.
Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D.(2006). Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis. Psychological Bulletin, 132(3), 354–380.
Rohrer, D., & Taylor, K.(2007). The shuffling of mathematics problems improves learning. Instructional Science, 35(6), 481–498.
Karpicke, J. D., & Blunt, J. R.(2011). Retrieval practice produces more learning than elaborative studying with concept mapping. Science, 331(6018), 772–775.
Butler, A. C.(2010). Repeated testing produces superior transfer of learning relative to repeated studying. Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition, 36(5), 1118–1133.
Bjork, R. A.(1994). Memory and metamemory considerations in the training of human beings. In J. Metcalfe & A. Shimamura(Eds.), Metacognition: Knowing about Knowing. MIT Press.
Bjork, E. L., & Bjork, R. A.(2011). Making things hard on yourself, but in a good way: Creating desirable difficulties to enhance learning. In M. A. Gernsbacher et al.(Eds.), Psychology and the Real World. Worth Publishers.
Dunlosky, J., Rawson, K. A., Marsh, E. J., Nathan, M. J., & Willingham, D. T.(2013). Improving students’ learning with effective learning techniques: Promising directions from cognitive and educational psychology. Psychological Science in the Public Interest, 14(1), 4–58.
STUDY HOUSEでは、勉強時間を「使える知識」へ変えます
STUDY HOUSEでは、
今日は3時間勉強した。
問題集を一周した。
ノートを全部まとめた。
という事実だけで、学習完了とは判断しません。
学習計画表。
教科書作り。
ブラックノート。
暗記ツール。
確認テスト。
MISTAKE分析。
REPLAY。
これらを組み合わせ、
何を理解したか。
何を記憶から取り出せるか。
どの問題へ適用できるか。
誤答を修正できたか。
時間を空けても再現できるか。
初見問題へ使えるか。
まで確認します。
一度分かった知識を、翌日、3日後、1週間後、2週間後、1か月後に再テストする。
同じ形式の問題だけでなく、複数単元を混ぜる。
解説を読んだら閉じ、最初から再現する。
誤答をブラックノートへ残し、次に見るべき条件を言葉にする。
この積み重ねによって、知識を得点へ変えていきます。
「長時間勉強しているのに、点数が上がらない」
「答えを見れば分かるが、テストでは思い出せない」
「問題集は終わっているのに、模試では解けない」
「間違い直しをしても、同じ問題でまた間違える」
「覚えた知識を、応用問題へ使えない」
そんな悩みがある方は、ぜひ一度STUDY HOUSEへご相談ください。
中学生から大学進学を目指すなら、STUDY HOUSE。
勉強時間を増やすだけではなく、知識を、
定着、検索、適用、誤答修正、再検索、転移
の順で育てます。
無料体験・学習相談も受け付けています。
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